nariのエンジニアリング備忘録

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SRE NEXT 2020を一運営スタッフとして振り返ってみる

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はじめに

こんにちは。都内でWeb Developerをやってる@nariです。

先日2020/01/25に、日本初のSREカンファレンス「SRE NEXT」が開催されました。

sre-next.dev

以下のツイートで、参加者にブログを書くまでがSRE NEXT!!とか自分で煽っておきながらお前(運営スタッフ)が書かないでどうするんだと言う感じなので、やむなしで書いている振り返り記事がこちらになります。 (参加者やスピーカーの皆さん本当に多くの参加レポありがとうございます。コミュニティカンファレンスらしい盛り上がりで最高)

今回は僕が手伝い始めてからカンファレンス当日までを、一運営メンバーとして振り返っていこうと思います。

手伝い始めるきっかけ

【増枠】SRE Lounge #10 - connpass に参加した時に、丁度SRE Lounge運営スタッフ主体でSRE NEXTというカンファレンスの開催決定が宣言されました。 運用改善や基盤への思いがずっと強かったのもあって、これは絶対に手伝いたいという思いが強すぎて気がつくとtwitterで主催者のかつひささん (@katsuhisa__) | Twitterさんに運営やらせてくださいとリプライを送っていました。

そんなこんなで8月くらいからメンバーとしてjoinさせてもらったのですが、振り返ってみると、SREでもない、しかもメンバーに知り合いもいない何処の馬の骨ともわからんやつをよくホイホイと入れたなという感じが凄いですね。katsuhisa氏の肝っ玉よ。。

で、お前は何をやれたの

途中参加の人間、しかも中には誰も知っている人がいない状態の自分がまずやるべきことは、浮いているタスクを自分で見つけてこなしていくことで信頼関係を構築することだと考えました。

手が回っていなかったTwitterなどの広報、チケットサイト、動画コンテンツ準備のタスクをひたすらこなして言ったり、必要な要件や情報を得るためにコアスタッフを捕まえてどんどんコミュニケーションを取っていくことを重視していました。

コミュニティのコアスタッフの経験が一切なかったのとガムシャラにタスクを取りすぎ+業務の繁忙期という状況になって、チケット公開でちょっとやらかしてkatsuhisaさんにフォローしてもらったり、多々粗相はあったとは思いますがある程度価値は発揮できたし信頼関係も構築できたかなと思っています。

後は、途中で僕の前職の同僚(@Buzz)と先輩(@ogady)を運営メンバー誘って、自分が抱えすぎたタスクをうまく割振れたのも爆発せずに済んだ要因だと考えています。。@Buzzと@ogadyはありがとうね

ここからは、それぞれやってことをトピックごとに少し振り返ります。

イベントチケット/参加者管理

だいたいチケット周りは一人で担当しました。 イベントチケットサイトとして採用したEventbriteのUIやシステムの不安定さには手を焼かれましたが、機能要件は完璧に満たしていたので、まぁサービス選定は間違ってなかったのかなと振り返ってみて思います。 詳しいここら辺の選定/オペレーションの話はどっかでまとめると思います。

一般参加者人数の意思決定に関しましては、とにかく参加者が快適であることを優先しました。後100人くらいにはチケットを売れたかもしれませんが、それで参加者の満足度が下がっては意味がありませんので、そこの意識は常に徹底して経理周りをすべてやっている@ogmさんなどと相談して決定しました。今回はこれでよかったと思っています。

オープニング動画/セッション紹介動画作成取りまとめ/スポンサー動画作成

当初は私がオープニング動画/セッション紹介動画も作ろうと思っていましたが、動画関連のサービスのエンジニアといえど動画制作の経験はありませんでしたので、クオリティの保証ができないということで外部に委託しました。

そこでお願いしたCrevo様並びに担当クリエイターさんには、低予算(初回なのでお金がない)にも関わらず本当によく対応していただきました。本当に感謝!

「セッション紹介動画を毎セッションの前に流す」案に関しては、発表お立ち台のない会場で雰囲気にあわないのではないか?などの意見がありましたが、僕が登壇者だったらテンション上がるし参加者としてもスペシャリティを感じてくれると判断し、作成し流すことに決めました。

こんな無理なお願いにも関わらず、本番は最高の音響オペレーションをしてくれた@okash1n,@Ryoter,@H.M,@sogaoh氏には本当に感謝しても感謝しきれません。こちらにも感謝の意を今一度表させていただきます!

結構動画系は評判良くて嬉しくて懇親会のお酒がめちゃくちゃ美味かったです。

Twitter運用

とにかく参加者の満足度が下がるようなことが起きて欲しくない一心で事前注意を繰り返し共有すること、みんなで盛り上げていこうと言う意識は徹底していました。

注意事項をひたすら繰り返しメールとともに案内する、ここはしつこいくらいの方がいいと判断し徹底して行いました。(会場、受付混雑回避施策のヨガ、チケット譲渡、QRコードの用意の案内、その他注意事項)

また、イベント開催前からイベントの雰囲気作りは始まっていると思っているので、ひたすら#srenextタグで呟いてくれるツイートは捕捉していいねリツイートしてみんなで作るカンファレンスなんだ、と言う意識を共有することは大切にしていました。

課題としてはマーケティング面で、少し絵力のないツイートばかりで、もう少しツイート構成を工夫できればよかったなと思ってます。(まぁ1ヶ月前には売り切れてしまったので、宣伝のプライオリティが落ちたと言うのもあるのですが)

あとはとにかくSRE NEXTでエゴサーチして、参加予定者がどういう所に不満を持っているかをキャッチするのは毎日やってました。そこからサイトの情報の掲載の仕方を変えたり、個別でフォローするCSライクなこともやっていました。(もちろん直接くるDMの対応も)

参加型アンケートをスポンサーブースへの誘導施策として実施

最終的に100人くらいの人に参加いただけたので、ある程度は成功したかな?(段取りの面でめちゃくちゃ反省がありますが、@saitotaq氏に救われましたありがとう。)次回があるなら、もうちょっと凝った誘導施策をやりたいですね、スポンサーのためにも。

リアクションも結構あった。

当日の反省/振り返り

細かい自分のタスクに対するKPTは多々ありますが、そちらは運営内のシートや振り返り会で細かくやりたいと思います。 自分の全体としての大きな問題としては、

  • 初の大きなカンファレンスの運営スタッフ(ボランティアスタッフは何度かやっていますが)かつ臨機応変な動きが必要となる遊撃隊という立ち位置で、度々適切でない問題提起の仕方をしてしまった(感情が丸出し、解決方法の提案とセットではない)

これがすごく反省です。こればっかりは経験値不足でしゃあないって感じですが、ケーススタディ的に色々こういう問題が起きたらどうするかを想定して学んだりはしていけるはずだし、今回で自身も成長しているはずなので次回以降はもっと柔軟に冷静に対応できるようになります。

SRE NEXTの課題とこれから

TLを追っていても肯定的なツイートが多く、イベントとしては大成功だったとは思いますが、こういう時こそ冷静に課題とこれからについて整理したいと思います。

組織の設計、あり方 

第一回ということもあり、良くも悪くも皆何でも屋で、タスクをゴリゴリ進めていくベンチャースタイルの運営方法でした。

しかし、これからの組織やカンファレンス規模拡大を考えると、この体制は再検討しなければならないと思っています。 継続的にひたすら雑多にタスクをこなすことが美となってしまうと、スペシャリティを持った人間のスポット起用といった選択肢が取りづらくなってしまいます。

ですのでコアスタッフという一律の扱いを僕はやめるべきだと思っています。ある程度Roleを明記したりそれに基づいてチーム編成を考えたり、そういった組織設計を次のステップに進む時にまず初めに考えなければならないですね。

まぁしんどい雑用もたくさんあるんで、そこは皆でやっていくしかないのはそれはそうと言うやつですし、仕事じゃないのである程度奉仕の精神に支えられているのは間違い無いので、そこをどう「俺はこんなに仕事しているのになんであいつはやっていないのだ」と言う負の感情に向かわないように仕組みを作るかが重要だなとおもっております。

カンファレンスとしての方向性

国内でどんどんTokyoだけでないコミュニティの発展を後押ししていくことを重視するのか、それともSREconが無視できない国際カンファレンスとして成長させるのか、SREcon Asia/PacificをTokyoに誘致してまずパイプを作ることに注力するのか。色んな選択肢がありメンバーそれぞれの嗜好があると思っています。ここをきちんと定めるのも、組織設計の再検討とともに初めにやるべきだと考えます。

私のこれからのSRE NEXTとの関わり方

僕のこれからのSRE NEXTとの関わり方として、マーケティングやコンテンツの責任者をやっていきたいと思っています。(海外対応のカンファレンスにしていくならそこにも尽力したい)しかしセッション選定に関しましては、僕の現在のエンジニアリング力では一切説得力がないです。

私は現在絶賛SREへ転職活動中で、1月中にはどこにいくかは決めようと思っています。 (決まったら皆様には改めて報告させていただきます。)

新天地で自分のSREとしてのスキルやスペシャリティを磨きつつ、個人でもアメリカの通信大学でCS学んだりLeetCodeひたすら解いたりして根底の力も伸ばしながら僕の目指す理想のSREになっていき、SRE Lounge/NEXTというコミュニティとともに成長しつつ還元していきたいと思ってます。

最後に

本当に参加者やスポンサーの皆様にはお世話になりましたし、おかげさまで素晴らしいイベントになったと思います。ありがとうございました!今後とも前向きに継続検討しておりますので、よろしくお願いします。

売り切れて参加できなかったよ、、と言う人は多くの人が書いていただいている参加レポや、こちらの資料まとめの記事などを参考にしていただくとどんなイベントかわかりやすいと思いますし、良質な情報ばかりだと思います!(後ほど公式からもまとめて共有します) また、全てではないですが、セッション動画公開予定なのでそちら楽しみにしていてください。

また、スタッフ(当日、コア問わず)の皆さんも言わずもがな最高でした。SREらしい柔軟な動きを皆さんができていて、皆さんのおかげで最高のイベントになったと思います!最後にめちゃくちゃCoolなスタッフの全体写真のツイートを貼ってこの記事は終わりにします。(なおこの写真には僕は載ってない笑)